イオンシネマによる未放送地域へのTVアニメシリーズ上映に対する雑感

Photo:20110710_14 By:darkmoming
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どうも!けんゆー(@kenyu0731)です。

先日、Twitterを散策していたら以下のような記事を発見しました。

シネコン業界初、未放送地域の劇場でTVアニメをシリーズ上映 ニュース-ORICON STYLE-

放送地域が限られ、見たくても見られない話題のテレビアニメを未放送地域の劇場で上映し、ニーズに応えるもの。テレビ・インターネットに続く第3の“出口”として劇場を提供するシネコン業界で初の取り組みとして、注目される。

なるほど、実に面白い(福山雅治風に)

いえ、ふざけているわけではなく、これは本当に面白い取り組みだと思いました。

なぜそのように思ったのか、事の発端は1年と半年ほど前までさかのぼります。

さかのぼること一昨年(2012年)10月01日、TOKYO MX(以下MXと表記)は東京スカイツリーからの放送を開始しました。

『中二病でも恋がしたい!』公式アカウントのツイートによると、これにより視聴可能世帯数が155万世帯増え、合計で1435万世帯となったそうです。

MXのプレスリリースでは、東京スカイツリーから50kmの範囲が受信エリアになったと記されていますね。

▼参考リンク
TOKYO MX *オンライン

プレスリリース(PDF)

TOKYO MX、10月1日からスカイツリー送信。受信環境改善 -AV Watch


この結果、今までMXの受信が難しかったビル陰の地域や、とりわけ東京都西部地区の受信環境が大幅に改善されたそうです。

しかし、良い結果だけがもたらされたわけではありませんでした。

これまではUHF系各局にて放送されてきた深夜アニメですが、MXのみの放送でも大規模な範囲をカバーできるようになったため、UHF系各局にて放送される数が著しく減少しているのです。

2014年01月期 関東圏UHF系局放送作品一覧
作成者:けんゆー
放 送 局
作 品 名
MX
ニセコイ
生徒会役員共*
いなり、こんこん、恋いろは。
マケン姫っ!通
世界征服~謀略のズヴィズダー~
GO!GO!575
ストレンジ・プラス
とある飛空士への恋歌
そにアニ
〇※
中二病でも恋がしたい!戀
お姉ちゃんが来た
未確認で進行形
pupa -ピューパ-
のうりん
最近、妹のようすが
ちょっとおかしいんだが。
ノブナガン
みんな集まれ!ファルコム学園
〇※
ウィッチクラフトワークス
〇※
スペース☆ダンディ
ノラガミ
ウィザード・バリスターズ
~弁魔士セシル
攻殻機動隊入門 あらいず
バディ・コンプレックス
※生放送のみの配信

2014年01月期に関東県域局で放送が開始された作品の内、(ニコニコ動画での配信を除いて)MXのみの放送となっている作品が16作品もあります。

もちろん受信地域の拡大に伴い、電波料の節約のためMXのみの放送へ移行していく流れは自然なこと。

しかし、受信地域が拡大したといっても、まだまだ地形の問題でMXが受信できない地域は数多く、それが改善される前にUHF系各局での放送が行われなくなると、大袈裟かもしれませんが、ある種のアニメ難民発生の恐れが……

まぁ、昨今はBSやCSといった衛星放送やネット配信(上記の表にもありますが、生放送のみの作品を除いても16作品ありますね)の拡充により、MXが受信出来ないからといって「アニメ難民」と表記するほど困る人は、それほどいないのかもしれません。

けれども、今まで地上波放送のみで事足りていた人がこの数少ない「アニメ難民」に該当し、新たに衛星放送受信の機材等を設置しなければならなくなることも……なくはない?

まぁ、私のことなのですが(白目)

ネット配信で補っていこうとしても、ニコニコチャンネルなどで配信されているアニメは配信サーバーへの負荷の関係で高画質化が難しいですし……

要はアニメを視聴する環境に変化が訪れているわけですね(あくまで私の場合です)。

関東におけるMX一本化問題以前から、地方では度々アニメ視聴の地域格差が問題視されてきましたし、目新しい問題というわけではありませんが、まさか自分がこのような状況に陥るとは想像もしていませんでした。

このような問題に対する対策として、劇場を第3の“出口”とするのは実に面白い手法だと思ったわけです。

なぜならば、先ほどのMX一本化問題への対策として挙げた①衛星放送の受信と②ネット配信の活用のデメリットを上手く回避していると感じたからですね。

①衛星放送受信のデメリットの一つ目は受信機材の設置費用。

以前から地域格差が問題視されてきた地方ではあまり見かけない問題かもしれませんが、地元のUHF局が映るだけで問題がなかった場合、衛星放送の受信環境が整えられていないことが想定されます。

少なくとも私はこの問題に該当しています_| ̄|○

シリーズ上映の鑑賞料金はいずれも1000円とのことなので、長期スパンで見ると料金としてはどっこいどっこいかもしれませんが、早急に受信機材の設置が困難な場合、応急策としては十分考慮するに値するのではないでしょうか(ちょいと強引ですね(^_^;) )。

二つ目に、衛星放送受信のデメリットとしては天候に左右されやすいということも挙げられます。

劇場での鑑賞ならば、このような問題とも無関係で済むはず。

天候によって劇場に赴けない場合を追求されると弱ってまいますが……(オイ

このデメリットを解消するのは②ネット配信の活用でも同様のことが行えるように感じますが、やはり配信サーバーの負荷に伴い高画質な視聴が困難であることがネックになってきます。

その画質のデメリットも、劇場での鑑賞ならば解消することができますよね。

最後に

アニメ視聴の地域格差問題(とりわけMX一本化問題)への対策に伴うデメリットを解消するため、第3の“出口”として劇場を活用するのは実に面白い!というスタンスでここまで筆を進めてきました。

とはいえ、普通にアニメが視聴できる環境のなかにいる方でも、この劇場でのテレビアニメのシリーズ鑑賞は面白い試みではないでしょうか?

どこでも視聴することができ、オンライン度も高い代わりに、画質は良くないネット配信。

視聴する地域は狭まれてしまいますが、オンライン度はそこそこ、画質もそこそこなテレビ放送(それでも十分良いとは思いますが)。

それらと比較して劇場は、ほぼ断絶されたといっても過言ではないオフラインのなかで、テレビとは比べものにならない大画面と音響でアニメを楽しめます。

オフラインとはいっても、同時に作品を鑑賞している人たちがいないわけではなく、録画や一週間の無料配信とは異なり、一度きりの臨場感を共有することができますよね。

うん、実に面白い(福山雅治風に)


浅知恵で書いてきたため所々矛盾している箇所が多々あり、申し訳ありませんm(_ _)m

最後に、この第3の“出口”が新たなアニメを体験する場として、そしてアニメ制作における新たな収入源になれたらいいなぁという想いを書き残して、この辺りで筆を置かせて頂きます。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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