【感想】ゴミ情報の海から宝石を見つけ出す これからのソーシャルメディア航海術(津田大介)

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ジャーナリスト、メディア・アクティビストの津田大介さんによる新刊。
私が津田大介さんを知ったのは『MAG・ネット』という以前NHKで放送されていたサブカルを取り扱った番組だったはず(恥ずかしながらそれまで存じていませんでした。「なんか金髪のすごい人がいる」という認識をしていたような、していなかったような?)。

『新・フジテレビ批評』や『NEWS WEB 24』などでお顔を拝見する機会が増えたのをきかっけに津田さんへ興味を持ち、一昨年11月に購入した『ウェブで政治を動かす! 』で津田本デビューを果たしました。
今回紹介する書籍は私にとって『ウェブ動』、『Tweet&Shout』から続いて三冊目の津田本。

内容はQ&A方式。ソーシャルメデイアを中心としたインターネットとの上手な付き合い方、題のとおりに言えば宝石を見つけ出す方法を、津田さんの経験と知識を踏まえて語られています。

成熟した情報の受け手になりたい方や、情報発信者としてのスキルを上げたい方に特にオススメ。
具体的なサイトやニュースソースをはじめとした即効性の高い情報はもちろんのこと、仕事論から物書きとしての工夫などにも言及がなされており、見かけ以上にボリュームがありますよ(笑)

目次

プロローグ
ツイッターで「人」を見抜く
第1章(動かす)
メディアはどこへいく
第2章(受ける)
情報のチューニング
第3章(発する)
アウトプットの論点
第4章(伝える)
発信者として突き抜ける
第5章(魅せる)
メディア・アクティビストになる方法
第6章(働く)
あらためて仕事とは何かを考える
付録1 特別対談
アルゴリズムに支配されないために 川上量生 X 津田大介
付録2 特別解説
津田大介論、あるいはパーソナルメディアの誕生 島田裕巳

ピックアップ!

人間関係を構築していくうえでのソーシャルメディアの最大のメリットは、人脈を「広げる」ことよりも「深める」ところにあるとぼくは考えています。

ソーシャルメディアの普及はパーソナルなことを発信していく敷居を格段に下げました。
今までは出会ってから相手の本質を見極めてきましたが、これからは相手の本質を見極めてから出会うことができるわけですね。
つまり、今まで以上に人間関係を深化させることが可能になるのです。

本書をオススメできる人の中に「成熟した情報の受け手になりたい方」を挙げましたが、そのためには人を見る力・選ぶ力を上達させなければなりません。
なぜならば、現代は明示的なパーソナライゼーション、自ら情報の取捨選択を行っていく時代であるためです(つながる人によって私たちが取得できる情報が異なってくる)。

「情報のメンター(指導者)」と言える人を見つけ、選んでいくためにも、本来なら出会ってからしか行えなかった他者の本質の見極めを、出会う前に行うことができるというのはソーシャルメディアの大きなメリットかもしれませんね。

▼参考リンク

@tsuda (津田大介さんのTwitterアカウント)


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